オレクサハウス2005----ORE-KUSA HOUSE

大きな草が地面から立ち上がり、折れて寄り添い重なり合うような場所をイメージしました。それは同時に、結晶の中にいるような空間です。

道路ぞいにガレージとエントランス、そして裏に庭が設けられています。林立する草(=壁)の間を風が吹き抜け、壁から連続する屋根は、寄り添い、支え合い、光と陰をつくだします。草(=壁)の根元には、大樹の元のような拠り所ができていきます。

この空間は、自然な空気と光の質にその身を委ねて、季節や時間とともに外の世界を映しながら変わっていきます。かけがえのない風景(ランドスケープ)がそこに実現されたならば、それは、人の意識にしっかり根を張り、環境と人間に連続した場所となるはずです。